いまい動物病院
【猫の飼い主必見】猫はウェットフードの方が良いって本当?
更新日:2021年1月10日

前回の記事
【犬の飼い主必見】どのタイプのドッグフードがいいの?ホームメイド?ドライ?缶詰め?
ではワンチャンに絞ったどのタイプのフードがいいかをブログにまとめましたが、
猫ちゃんはどうなの?ウェットフード/ドライフードどっちがいいの?

ご質問がありましたので、まとめていこうと思います。
是非参考にしてみてください。
結果からいうと、
獣医師的に、猫ちゃんにウェットフード/ドライフードどちらをあげるのがベストかは決めれない
その理由についてですが、
まずドライフードとウェットフードの違いについて、もう一度おさらいです。
・ドライフードには炭水化物が多く含まれていて、ウェットフード には炭水化物が少なく、その分脂質とタンパク質が多く含まれている傾向にあります。
・ドライフードに比べてウェットフードは名前の通り、水分が多く含まれている
そもそも、猫ちゃんは肉食動物ですから、脂肪やタンパク質を主に必要とする動物なんです。ですので炭水化物を多めに取ると、どうしても肥満や糖尿病になりやすくなります(一方、犬は雑食動物)
また、猫ちゃんは水分を十分に取らないので、泌尿器の病気がどうしても増えてしまします。
以上のことから、よく一般的に言われているのが
猫ちゃんにはウェットフードが適している
これは一見、論理的で間違っていない考え方のように見えます
しかしながら、
様々なことから、シンプルにこれを語ることはできないんです
例えば
猫の肥満は確かに糖尿病に繋がることは証明されています。しかし、肥満になる理由に食事の炭水化物を取りすぎることが直接の原因とは科学的に証明されていないんです。もちろん、炭水化物を減らすことは肥満を管理する一つの手立てでしょう。しかし、脂質の量が多いウェットフードをあげすぎることも肥満を促進してしまします。
ある研究者はドライフードを食べてる方が水の摂取量が少なかったと言う研究もあれば、ドライフード・ウェットフードそれぞれ食べてる猫で水の摂取量に違いがなかったと主張する研究もあります。
したがって、炭水化物と水分量だけに注目してウェットフードの方が絶対にいいんだ!と言うのは、安易で少し気をつければなりません。
獣医師としては、
猫ちゃんには、ドライフード・ウェットフードどちらが良いのかで決めるのではなく、
フードのカロリーと栄養分をしっかりとチェックし、肥満のコントロールを徹底していただく
同時に、水分の摂取量についても、どれくらい日々飲んでいるのかをチェックしていただきたいと思います
またいつか、おすすめのドライのキャットフードもご紹介できればと思います
猫ちゃん飼っている皆様のご参考に少しでもなればと思います。