いまい動物病院
猫が見えてる世界(色)色覚を徹底解説
更新日:2021年2月22日
人間が見ている世界を猫にはどんな風に見えているんだろう?
そんな事をふと思った事ありませんか?
アーティストでもあり研究者のNickolay Lammがこれを実際に写真で再現したことがあるんです。アメリカの獣医の大学動物病院で有名なペンシルベニア大学や様々な獣医の情報を得て、人間が見えている世界と猫が見えている世界を比べています。これは一種の仮説で、本当にこう見えるという訳ではありませんが、とても興味がわく記事でした。
記事内に人間が見ている世界と猫が見ている世界の写真がたくさんありますので見てみてください。

それでは、 Nickolay Lammがどのような猫の色覚の情報を得てこのような写真になったのかを解説していきたいと思います。
猫の視野は200度
人間の視野は180度と言われており、それに比べ猫は200度あると言われています。さらに、人間の周辺視野(ぼんやり見える範囲)はそれぞれ20度ずつあり、猫では30度と言われています。
猫は人間よりぼんやり見える範囲の周辺視野が少し広いということですね。
猫は暗闇の中でも目が見える
人間に比べ猫は暗闇の中でも、6-8倍もよく見えていると言われています。確かに、猫は夜に電気を消して寝ても、トイレに行ったり、水を飲みに行ったり出来てますよね。
本来は夜行性で獲物を夜に獲得する為に目の中の構造が人間とは少し違うんです。
光の明暗を感じる細胞(桿体細胞)の量が人間と比べて2倍以上と極めて多い
猫は体に対して大きな角膜を持っている(眼球の外層の30%をも占める)
網膜の後ろにタペタム層と呼ばれる、光を反射させ視神経に伝える構造を持っている
このような構造の違いによって、わずかな光を頼りに暗闇の中でも目が見えているんです。
猫は赤と緑を識別出来ない
網膜には錐体細胞と呼ばれる明るい場所で色を識別する細胞が存在します。猫には光の明暗を感じる細胞の桿体細胞がたくさんあったのに対し、人間の錐体細胞は猫より約7倍あると言われています。このように、網膜に存在する錐体細胞と桿体細胞の数の違いにより、人間と猫では見えてくる世界(色)が全然異なってくるはずです。
猫の色覚スペクトラムは450-454nm(青-紫)と550-561nm(緑-黄)の間にあり、500-520(緑)のエリアにピークがあると言われています。
人間には赤色のスペクトラムがあるので、青・緑・赤色がしっかりと識別できますが、猫には赤色が判別できません。
彩り様々で美味しそうに見えるキャットフードがありますが、上記に書いたように色で猫が食欲がそそられるなどは全くありません。猫にとっては匂いが大事で、美味しそうな匂いがするかどうかがとても大事になるのです。着色料は人間にとって美味しそうに見せるためですので、合成着色料がたくさん含まれているフードなどは是非避けてあげてください。着色料には天然の物もあり一概に着色料全てが体に悪いとは言いません。ですが、大事なのは、出来るだけ着色料が入っている物はなるべく避けるように、摂取量を出来るだけ減らすようにしてあげてください。みなさんの大事な猫の健康に気をつけてあげて下さいね。

大事な家族の猫の為にも、出来る限り、安全で美味しい、キャットフードを選んであげて下さい。
猫にはドライフードが良いのか、ウェットフード が良いのかはこちらでまとめてますので見てみてください。
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